コードは著作物か

「『コードの借用』は違法か--開発者の認識と法律にズレ」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040604-00000010-cnet-sci

 コンピューターを動かすプログラムコード。プログラム全体を見れば複雑怪奇な命令群(ソース)であっても、一つ一つの実行単位で見てみると、呆れるほど単純な命令の組み合わせだったりします。なにしろ、実行可能なように組み合わせなくてはいけないわけで、間違った組み合わせは、エラーやバグといった無常な返答がPCから返ってくるだけ。自ずと「こういう機能を実現するにはこの組み合わせ」というのが出てきます。
 プログラムを長く組んでいると、特定の機能を組むときは、以前に作成したプログラムからコピーしてくることが多くなってきます。再利用可能な機能はライブラリとして蓄えられていくわけですが、ソウトウェアの依頼者が異なると、以前の依頼者から「そのコードはうちのソフトで使用されている」と指摘される可能性がでてくるわけです。
 わざわざライブラリという形にしていなくても、よく使われる機能の記述はそのプログラマー特有の組み方で統一されていきます。つまり無意識に同じコードを使いまわすこともあるわけで、それをもって著作権がどうのと言われても…というのが、プログラマーの本音ではないでしょうか。

 私自身はプログラムソース自身を著作物として保護するのは、他の著作物との特性の違いからして畑違いだと常々感じているわけですが。プログラムはあくまでもコンピューターに実行させるための命令群。そして、コンピューターは道具としての側面を持っています。道具という側面を持っている部分に関しては、著作権法ではなく他の法律などで保護するのが本筋だと思うわけです。